目次~contents~
- 1 カルトナージュがよく分かる、17のポイント
- 1.0.1 1.そもそも、カルトナージュとは
- 1.0.2 2.カルトナージュの起源は
- 1.0.3 3.カルトナージュの歴史
- 1.0.4 4.カルトナージュが盛んな国は
- 1.0.5 5.カルトナージュに必要な道具
- 1.0.6 6.カルトナージュに必要な材料
- 1.0.7 7.カルトナージュに向いている人は、どんなタイプ?
- 1.0.8 8.カルトナージュの種類
- 1.0.9 9.アンティークなカルトナージュとは
- 1.0.10 10.カルトナージュを購入するには?
- 1.0.11 11.カルトナージュの制作には、どれくらいの時間がかかるの?
- 1.0.12 12.カルトナージュの制作には、どれくらい費用がかかるの?
- 1.0.13 13.カルトナージュを趣味している人は、どれくらいいるの?
- 1.0.14 14.日本で最も古いカルトナージュの本は?
- 1.0.15 15.日本で最も売れたカルトナージュの本は?
- 1.0.16 16.日本にカルトナージュ教室はどれくらいあるの?
- 1.0.17 17.カルトナージュのキットが買える通販サイト
こんにちは、Z=Graceです。
子どもが生まれてから、なかなかハンドメイドをする時間が取れずに本ブログも更新が止まっていました。何しろ、狭い家の中でハサミやカッターを広げるの、乳幼児がいる家では危険です😅。
そこで、文章だけでハンドメイドの魅力をお伝えするべく、カルトナージュ用語を解説するコーナーを始めようと思いました。
カルトナージュ用語集、第1回はもちろん「カルトナージュ」を解説します!
カルトナージュを始めようと思っている方も、すでに知っている方も、様々な点から解説していきますので、是非ご一読ください。
それでは、カルトナージュを知るための、17のポイントを解説していきます。
カルトナージュがよく分かる、17のポイント
1.そもそも、カルトナージュとは
カルトナージュは、厚紙や布などの素材を用いて箱やアルバム、小物入れなどを手作りする伝統的な手工芸技法です。
この技法では、厚紙を切り抜き、折り曲げ、接着して立体的な形状(主に箱)を作り出し、最終的には美しい布や紙で表面や内側を仕上げます。また、カルトナージュにはボタンやリボン、タッセルなども使用され、装飾的な材料が取り入れられることがあります。フランス発祥と言われるこの手工芸は、美しい作品を手作りするための精密な技術と創造力を要するものとされています。
2.カルトナージュの起源は
カルトナージュの起源は18世紀のフランスにさかのぼります。当初は書籍の装飾用に使われていましたが、次第に美しい箱やアクセサリーの制作技法として広がりました。
紅茶の茶葉や絹糸、砂糖、菓子など湿度に影響を受けやすい高級品をの容れ物として厚紙の箱が使われ、かつ、ギフトやディスプレイの用途に美しい装飾をしようという目的でも使用されていきます。
3.カルトナージュの歴史
カルトナージュは18世紀にフランスで始まったと言われています。
元々は、紅茶の茶葉やチョコレート、シルク製品など、高価なものの容器として、調湿作用があり、匂い移りや変質しない素材として、紙で箱を作り、中身に相応しく綺麗な布で装飾したのが由来とも言われています。
19世紀には貴族や上流階級の娯楽として愛されました。20世紀に入り、アートとしての人気が高まり、現代では手工芸の一分野として親しまれています。
4.カルトナージュが盛んな国は
カルトナージュはフランスで生まれ、その伝統はフランスを中心に広がりました。現在でもフランスを中心にヨーロッパや世界中で人気があります。芸術や精緻な手仕事に価値を置く文化的な背景も、フランスでカルトナージュが盛んな要因と思われます。
5.カルトナージュに必要な道具
カルトナージュにはまず材料となる布や厚紙を切るための定規、カッター、ボンド、カッターマット、断ちバサミなどが必要です。日本の家庭科の授業で使う、針と糸の裁縫道具というよりは、図工の道具箱に入っているもの、というイメージがしっくりするでしょう。
丸箱や六角形の箱を作る時は、作図にコンパスも必要です。糊を塗る刷毛も大きめのものと小さめのものなどを揃えるとよいです。
6.カルトナージュに必要な材料
基本の材料は、ベースとなる箱を作る厚紙と、表面に張るための布または紙です。タッセル、ブレード、ボタンなども装飾用に使われます。日本独特の材料としては、和紙と非常に相性がいいです。
7.カルトナージュに向いている人は、どんなタイプ?
粘り強く、手先が器用な人、ミリ単位の精緻さを求める人に向いています。細部にこだわり、美しいものを作り上げる喜びを感じる方に適しています。
・・・と書くと、カルトナージュ人口が減ってしまいそうなので、ズバリ「家庭科(裁縫)より図工(工作)が好きだったよ!」な人に向いています。筆者はこのパターンです。
手先が器用と言っても、カッターで鉛筆を削ることができれば完璧、物差しで真っ直ぐな線をひければ十分です(握力的にも)。技術は上達しますし、2mm以上の厚紙を切る場合も、一発でカッターで切る必要はなく、何度も繰り返し切ることで厚紙をきれいに切ることができます。
カルトナージュは飾って楽しむのはもちろんのこと、箱なら何かの入れ物としての実用性があります。自分の作ったものを普段使いしたい方にもおすすめです。
8.カルトナージュの種類
カルトナージュで作れるものの種類には、箱を始め、アルバム、小物入れなどさまざまな種類があります。家具レベルのものもあれば、ブックカバーなど文具に分類されるものまで様々です。
使用される布/紙の柄で分類することもできます。一般的にイメージされるのは、ヨーロピアン・カルトナージュです。フランスのアンティークの布や、リバティ(London)の布を使った布箱を思い浮かべる方も多いでしょう。このほかに、大きめの柄でカラフルなハワイアン・カルトナージュ、着物の古布や和紙を使った和風カルトナージュ、などがあります。カルトナージュ技法とお気に入りのスタイルを合わせられるのが、カルトナージュの面白いところです。
9.アンティークなカルトナージュとは
19世紀、20世紀前半のアンティークカルトナージュは、フランスのアンティークショップなどで見つけることができ、今でも人気の品です。一部のカルトナージュは、美術館などで展示されていることもあります。紙と布で作られたカルトナージュは、大事に使えば100年引き継げるものでもあります。先祖代々のカメオなどを保管しておく箱として利用されていることもあるようです。
10.カルトナージュを購入するには?
カルトナージュ作品は、ハンドメイドマーケットやクラフトフェア、オンラインマーケットなどで購入できます。アートギャラリーや手芸店でも見つけることができます。
筆者Z=Graceの制作したカルトナージュ作品は、ハンドメイド・クラフト作品販売オンラインストア「つなぐマーケット」で販売しております。
11.カルトナージュの制作には、どれくらいの時間がかかるの?
作品の大きさや複雑さによりますが、通常は数時間から数日かかります。初心者から上級者まで、個々のペースで進めることができます。
糊を乾かす工程を、”待ち”の時間として有効に使えるかどうかも大きなポイントです。カルトナージュ制作は、だいたい、下記のような工程をたどります。
- 材料を切る
- 糊で貼り合わせる
- 乾かす
- 完成
午後に制作をスタート、夕方に片付けて終了。工程3の「乾かす」の時間がかかるので、そのまま重りになるものを乗せて一晩置く、というような場合が多いです。箱の場合は、1日目:下半分を作る、2日目:上半分を作る、というようなスケジュールだと、無理なく作れます。
12.カルトナージュの制作には、どれくらい費用がかかるの?
材料や道具の選択により異なりますが、一般的には手頃な価格から高級な素材を使用したものまで、様々な価格帯があります(本当にピンキリです)。
とりあえず、最低限の材料を揃えたい方は、「1,000円で始めるカルトナージュ:100円ショップで道具を揃えてみました 」 をご参照ください。
参考までに上記の記事で100均で揃えている道具(ハサミなど)を、手芸店や文房具店で買うとして、1点あたり10倍の1,000円で計算すると、道具に1万円。それに、
13.カルトナージュを趣味している人は、どれくらいいるの?
カルトナージュは欧州を中心に根強い人気があり、手芸やアート愛好者の中でも多くの人が楽しんでいます。20年前は、「カルトナージュをしている」というと、「?なにそれ??」と答えられるのが常でしたが、最近は「知っている」という人も多くなってきました(筆者の所管です)。
コロナ禍でおうち時間が増え、この手工芸に興味を持つ人が増えたのでは?と思い、具体的な数をあげるのは難しいものの、 Googleトレンドからある程度の盛り上がり度を知ることはできそうです。
Googleトレンドを見ると、意外なことに、検索数がやや右肩下がりになってきていることがわかります。これは是非、上向かせていきたいですね。このブログがその一端を担えたらと願うばかりです。
14.日本で最も古いカルトナージュの本は?
国立情報学研究所(NII)が提供する書籍情報サービス「Webcat Plus」で確認できる範囲では、日本で「カルトナージュ」がタイトルに入っている最も出版年が古い本は、2001年に出版された『 厚紙クラフト : パリの伝統手芸カルトナージュ』(よこた 圭子、ブティック社)です。2006年頃から、カルトナージュの本が手芸本として多く出版されるようになっていきます。
15.日本で最も売れたカルトナージュの本は?
説明: 売り上げ情報は特定できませんが、手芸書籍市場で人気のある作家や著者によるカルトナージュの本があります。
ご参考までに、Amazonでカルトナージュ関連の書籍を検索したときに、最もレビュー数が多い書籍を紹介いたします。『暮らしの中の布箱づくり―広岡ちはるのカルトナージュ』(広岡ちはる、2003年、文化出版局)です。
16.日本にカルトナージュ教室はどれくらいあるの?
全国に多くのカルトナージュ教室が存在し、手作りの楽しみを共有する場として広く提供されています。趣味なびのカルトナージュ教室一覧によると、全国で155の教室*が登録されています。
*2024年2月時点
地域で特に多いのは、東京、大阪の二大都市。ついで、横浜、鎌倉を要する神奈川県、神戸を要する兵庫県も多いようです。フランス生まれの工芸ということで、オシャレなイメージのある街に多いように感じます。
17.カルトナージュのキットが買える通販サイト
カルトナージュの材料やキットを購入できる通販サイトとしては、次の3つのサイトをご紹介します。
筆者が始めた20年前は、気軽に始められるキットがありませんでした。キットのメリットは、カルトン(厚紙)がすでにカットされて、パーツになっていることでしょう。カルトンの切り出しは、カルトナージュ制作における一番の難関(苦行?)ですので、とりあえず体験してみたい方にはオススメです。
いかがでしたでしょうか?
カルトナージュのことをもっと知ってもらえたら幸いです。
Z=Grace