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散華のフレームをカルトナージュで作る
散華(さんげ)をカルトナージュでアレンジしてみました!
とはいえ、私自身も散華を目にするのは奈良旅行で西大寺でお目にかかって以来。そもそも散華って何、というところからいきたいと思います。
散華とは?
「散華」とは、仏教の儀式の際、生花の花びらをまいて場を浄めたていたものを、花びらの形をした紙で代用したものです。
お釈迦様とゆかりの深い、蓮の花と考えられます。一説には、菩薩や如来が現れるときには、花の香りが漂ってきて花びらがあたりに舞うという神秘的な現象が起き、それをもしているともいわれます。
そのうち、花びらの形をした紙に仏教的なモチーフの絵を描くようになり、単なる「花びら」の代用品から、それ自体が工芸的・美術的価値を持つまでになって、現在にいたります。
仏教アイテムの散華を、キリスト教の教会でゲットという経緯
先日、国際基督教大学(略してICU)の宗教音楽センターで開催された「聖なる聲(こえ)」というイベントを鑑賞してきました。
これは、キリスト教の聖歌隊と、イスラム教のイマームと、ヒンドゥー教音楽奏者と、仏教のお坊さんズが、同じひとつの舞台に立って、それぞれの宗教音楽を演奏/歌唱するという、画期的なイベントでした。
散華はその際に、仏教チームのパフォーマンス(といっていいのか、お経を読むんだが)の際に辺りに撒いたものなんですね。ありがたく何枚かいただいて帰りましたが、そのままでは飾れないので、額にいれなくては、とは思っておりました。
花びらの形に合う枠って無いよね…。じゃあカルトナージュで作るか!
「ないなら作ってみようじゃないか」。というのがモットー。
カルトナージュのいいところは、カッターで切って再現できそうな形なら、何でもアレンジ可能なことです。
材料も和風にして、和紙と組みひもを使いました(※材料の解説は、記事の下部にあります)。壁に掛けられるよう、上部に穴をあけて金具を留めてひもを通しました。
こんなご時世ですから、四大宗教ミックスイベント自体が貴重です。そこでもらい受けたものですから、やっぱり異文化交流に使うのがふさわしいのではないかと考えました。そのため、この二つの散華は、学生時代のホストファミリーに送りました。今頃海の向こうです~。
《材料解説》
①散華:ICU宗教音楽センター特製、「聖なる聲(こえ)」四大宗教合同音楽コンサートで真言宗智山派観照会の皆様のパフォーマンス時に撒かれたもの。
※どのようなイベントだったかについては、下記ニュースサイトの記事に詳しいです。
参考)
ICUでシンポジウム「聖なる聲」 4つの宗教の祈り聞く : 文化 : クリスチャントゥデイ
②枠の表面の和紙:「ゆしまの小林」さんの玉虫染め。文京区湯島でおりがみ会館を運営している、江戸時代から続く和紙専門店。
参考)
湯島にある、「おりがみ会館」のサイト
③枠の外側の組紐(くみひも):相模原市津久井の特産。
参考)
くみひもの里 津久井 : 工芸品 : 特産を買う、味わう | 一般社団法人 相模原市観光協会