「ワンピース歌舞伎」のレビューのつづき
少し間が空いてしまいました。ジルマ=グレイスです。
第二部は、大監獄に潜入してのアクション満載脱出劇
第二部、ワンピース的見どころ:ニューカマーランドとおかま道(ウェイ)
大監獄インペルダウン編の見どころと言ったら、
そりゃあもう、ボンちゃんこと、ボン・クレーです。
登場時、
「んもう、麦ちゃんじゃなぁ~い!
あちしよ~~~~ん💛
ボン・クレーよぉぉ!!」
この特徴ある声色に、一瞬
…かと思いきや、
しっかり特徴を身に着けた坂東 巳之助さん(一部ではゾロをやっておられます)でした。声まで似せて…
ゾロとボンちゃんの演じ分けだけでもすごいのですが、
このボン・クレーがはじけまくり。
繊細で友人思い、”男の道を外れるとも、女の道を外れるとも、人の道は外さない”オカマっぷりが、すごいです。
各誌でも絶賛、歌舞伎ファン、ワンピースファン双方からの大絶賛というのもうなずけます。
今回、現代劇の役者さんも何人か混ざっていますが、
巳之助さんはれっきとした歌舞伎界の御人なので、
ここまでボン・クレーになりきるのは、
とても大変だったんだろうなぁ、とありがたくなりました。
もともと、歌舞伎の世界では男の人が女形を演るわけで、
ある意味ニューカマーランドのシーンはとても感慨深い(笑)。
そして後半、見どころの大立ち回りにつっこむわけですが、
ボンちゃんは衣装替えをします!
例の、白鳥のついたやつですね!
漫画では、もちろんインペルダウンのなかで洋服をお着換えする暇はないんですが、
ボン・クレーが人気キャラということで、
観客の皆さまもあの衣装を実物で見れて大変沸いておりました。
そしてその衣装のまま大立ち回りに突入ー!!
第二部、歌舞伎的見どころ:本水での大立ち回り
歌舞伎には本物
の水を使う「本水」という手法がありまして、
の水を使う「本水」という手法がありまして、
舞台上で本物の水を使う演出を言います。
ボンちゃんと革命軍のイナズマの二人で、
インペルダウンの看守・ハンニャバル、所長のマゼランと
の対決のシーンです。
ディズニーランドのスプラッシュマウンテンよりも、
はるかに前方の席は濡れてました!
(1F前方の席には、予め、ビニルシートが配られます)
江戸時代にも舞台上から観客席にしぶきを飛ばしていたんでしょうか。「本水」が技法として定着してるんだし、水芸も伝統芸としてあるわけなので、
たぶん、きっと、300年前もこんな感じだったかも。
ここの本水+アクションがすごすぎて、
かっこよすぎて、しかもボンちゃんはちゃんと
変身するシーンもあるわけです。
細かいところまでワンピースファンが楽しめるように
工夫がなされていました。
「本水」が終わるころには、
「なんかすごいもん観たっ…!!!」
という圧倒された気分になりました。
第二部、スーパー歌舞伎的見どころ:宙乗り
そして、スーパー歌舞伎の見どころでおなじみですが、
宙乗りもちゃんとございます。
猿之助ルフィ、観客席の上を悠々と、
サーフボード…ではなく「波乗り板」に乗って舞います。
基本的に外来語は、大和言葉に直っています(笑)
しかし、ちょくちょく出てくる漫画の銘台詞は改変されていないんで、ご安心を。
第二部でアクション!宙乗り!と
スーパー歌舞伎の「動」の部分を120%発揮して、
そのテンションはお客さんにも伝染し、第3部へ突入!です。