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カルトナージュ用語集、第4回はカルトナージュの装飾材料である、「製本クロス、スキバルテックス」です。スキバルテックスは、略してスキバルとも言います。

スキバルテックスとは?
その中でも、カルトナージュによく使われるのが「スキバルテックス(SKIVERTEX®)」です。 英語風にスカイバーテックス、と言われることもあります。Neenah社に商標登録されている、いわば商品名なのですが、「カルトナージュに使う製本クロスといえばスキバル」というように、ほぼこれを指すことが多いと思います。スカイバーテックスと呼ばれていることもあります(この記事中では、スキバルテックスと呼ぶことにします)。
以下に、スキバルテックスに関する基本的な情報を紹介します。
素材の特徴
用途
バリエーション

加工のしやすさ
耐久性と防水性
取り扱うときの注意
代表的なスキバルテックスの柄と特徴
スキバルテックスの柄の中でも、代表的なものをご紹介します。用途やカルトナージュ作品の雰囲気に合わせて選んでみてください。
1. ハンマード柄(Hammered)
「ハンマード柄」のスキバルテックスは、表面に細かい打ち跡のような凹凸がある柄で、まるで金属をハンマーで叩いたような風合いを持っています。上品でクラシカルな雰囲気があり、高級感のある仕上がりになります。
2. グリーン・エピ柄(Green Epi)
「エピ」はフランス語で「麦の穂」を意味し、その名の通り細い横線が連なったような模様が特徴です。エレガントで洗練された印象を与え、シンプルながらも個性的なデザインです。
3. クロコ柄(Crocodile)
クロコ、つまりワニ革(クロコダイル)のような凹凸のある模様が施された柄です。リアルな質感を再現しており、高級感が際立つデザイン。カルトナージュでは特に高級感を求める作品に適しています。
4. マロリーストーン柄(Mallory Stone)
天然の石の表面をイメージした、ランダムな細かい模様が特徴です。自然な質感が魅力で、落ち着いた上品な仕上がりになるため、クラシックなデザインにぴったりです。
5. サニガル ベーシック柄(Sanigal Basic)
細かいシボ(シワ模様)のあるシンプルな質感が特徴。クセが少なく、どんな作品にも合わせやすい万能なデザインです。洗練された見た目で、モダンなカルトナージュにも適しています。
スキバルテックスは、どこで買える?
銀座・伊東屋の本店に行けば、間違いなく手に入ると思われます(本記事執筆時点で、コロナ禍以降に銀座に足を運べておらず、事実確認については、申し訳ありません)。
愛知県にある紙の専門店「紙の温度」さんでも、実店舗で豊富な品揃えがあるようです。こちらは、なんと慶応2年(1866年)創業の紙専門店とのことで、当然、和紙も豊富です。
そのほか、ネット通販でカルトナージュ材料のお店を探していただくのも手かと思います。
Yahoo!ショッピングなどでも、カルトナージュ材料を取り扱うショップがありますので、ぜひ探してみてくださいね。